
親の介護問題から考える!人生100年時代のライフプラン設計
来たる「人生100年時代」、若い世代も、親の介護や自分の老後などを考えると不安に感じている人は少なくないはずです。
介護、任意後見、ライフプランノート(エンディングノート)など、自分も親も最後まで自分らしく生きるためのサポートについて「認定NPOまな市民後見人セーフティーネット」代表理事の村田陽子さんをお招きし、お話をうかがいました。
来たる人生100年時代。介護者ではなく、親のマネージャーになる
村田陽子さん:保健師、認定NPOまな市民後見人セーフティーネット 代表理事(中央)
木下佳奈さん:ティーペック株式会社 ヘルスケアストラテジー部(右)
三宅雄大さん:ティーペック株式会社 ヘルスケアストラテジー部(左)
三宅:親の介護に関する相談はどのようなものが多いですか? 介護が必要となるのは80代くらいからでしょうか?
村田:60代くらいから病気などの理由で必要な方はいますが、やはり70代後半〜80代からでしょうか。離れて一人暮らしをしている親御さんが「自分で食事が作れない」「買い物に行けない」という状態になって、放って置けなくなった時に「どこの老人ホームに入れようか」という相談が多いですね。
木下:具体的な相談例を教えていただけますか。
村田:姑さんの介護の件で相談にいらした女性がいました。姑さんには2人の息子がいて、彼女は次男のお嫁さん。
長男が仕事をしながら、病気で足腰も立たない姑さんを介護しているそうです。次男夫婦は、このままでは長男が介護離職になることを心配して、施設に入れることを提案したところ、長男は頑として拒否。「施設になんて、絶対嫌だ」と言ったそうです。
三宅:その長男の気持ち、少しわかる気がします。自分がみなければという使命感。そして世間体。施設に入れることを悪と感じてしまうのですよね。
村田:「あんなところに入れたくない」「姥捨山みたいなところに」と見たこともないのに悪いイメージを持ってしまっている。どちらかといえば男性に多い傾向はありますね。
この相談のケースでは、「まずはお兄さんと一緒に施設見学に行きましょう」と提案しました。悪い施設もあれば良い施設もある。お母さんを預けられるかどうか、実際に見て確認してもらいたいと連れて行きました。すると「良い施設がありますね」という話になったのです。
真面目な人は「自分で面倒見なきゃ」と思いがちですが、自分で介護していると疲れてしまい、親御さんのことを嫌いになる瞬間がくる…そんな悲しい結果にならないように、施設に任せた上でいい息子、娘として定期的に通ってあげたらいい。介護者ではなくマネージャーに徹して、親御さんがいい生活ができるように管理・監督すればいいんです。
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※当記事の内容は、弊社運営のWebサイト T-PEC Channel(ティーペックチャンネル )に2022年2月に掲載された記事の転載となります。