<先人から学ぶ!からだのこと>語学力×ヘルステック業界PR

2022年09月02日

こんにちは。先人から学ぶ!シリーズのナビゲーター・藤森香衣です。 


「英語をペラペラに話せたらなぁー」と思ったことが、一度はありませんか?

私も何度も思って生きていますが、海外旅行をするたびワカラナイ…と玉砕しています。


以前聞いた話によると、日本人で「英語をペラペラに話せる人(TOEIC 700点以上ぐらい)」は、人口の10%前後だそうで、やはりそんなに多くないですね。

 

今回、お話を伺ったのは、スタートアップの日米韓合同ヘルステック企業で広報を担当している越智さん。越智さんは「外国と英語に憧れて留学」し、ヨーロッパのハイブランドのPR…という、とても華やかで女子が憧れる道を歩んできました。

 

アパレルのPRからなぜ、ヘルステック業界へ転職をしたのか?

「過去、今、現在」について、若い皆さんが勇気を貰えるお話です。

 

 

英語を学ぼうと思った「きっかけ」
 語学レベル0の高校時代にアメリカ留学!?


中学生の時に【赤毛のアン】を読んで、その世界にどっぷりハマってしまい、「もう、行くしかない!」とひらめいて、高校のときに単独で留学を決意しました。

 

英語力といえば、初歩的なレベルにも及ばず…それでも不思議と不安はありませんでした。

 

しかし、現地につくと…ホストファミリーが迎えに来ない!

アジア人の子供が一人で、ずっと空港で待っているわけですから、警察官がやってきました。私に色々と質問してきてくれても、警察官が何を言っているのか、さっぱり分からない。

 

英語が分からないので、「何とかしなきゃ」と、YesとNoをただ繰り返して言い続けてみたんですね。笑

あちらとしては、これではどうしようもないと思ったのか、留置所に連れていかれました。留置所で一晩過ごし、翌日、ホストファミリーの御迎えがあったので一件落着でした。

 

ホームステイは、とても楽しくて、あっという間に過ぎていきました。

 

そして、帰るころに、思い出の赤毛のアンを読み返したら…え!?舞台の場所(国)が違う!!!

私が留学した先はアメリカで、アンの舞台は“カナダ”だと、帰る段階で気づきました。

 

最初から最後まで波乱続き、我ながら諸突猛進、若気の至りってすごいなぁ、と思います。


US Oregonのファミリーと自宅傍

 

転職するということ
友人からの一言「イギリスでは生涯で転職は30回ぐらいするよ」

ハイブランドファッションのPRのお仕事はとても充実していました。一方で外国とのお仕事なので現地と時差がある中、やらなくてはいけないことが毎日本当に多く、若いなりに、やりがいとプレッシャーに追われていました。自分の体を全く労わっていない仕事の仕方も、当然だと思って受け入れていました。

 

日々の事に没頭し、体が悲鳴をあげて、色んなサインを出しているのに気づかないぐらいがむしゃらだったようにも思います。もともと身体のも痛みに強いのと、それを精神面で何とかしようとして、さすがに動けない状態になって、病院へ行きました。その結果、やっとこれじゃダメだと、自分の生活を見直すようになったんです。

 

私の場合は、ワーク&ライフバランスというより、「ライスワークと、ライフワークバランス」です。

好きなことと、食べて働くことのバランス探し、そうなるまで、転職もそれなりに経験しました笑 

健康の大切さも学んできたので今は、自分の体と対話するため、ヨガに週4で通っています。

 

最近、思うんですが、【転職=負のイメージ】を持つのはなぜでしょうか?

日本では「新卒でないと…」「転職があまり多いのは問題」などと言う方もいますが

イギリス人の友人と話した際、「イギリスでは生涯で転職は30回ぐらいするよ」と教わりました。

あ、じゃあ、いいかなと思えました。笑

Business Trip先のUKのレストラン

 

ただ、ワガママで会社を変えるわけではなく、自分にとっての最善を考えて選ぶ転職だと、

“周りのせいにしない”自分でいられます。

それから、お金だけで転職を判断しない。そうすると、精神的なブレも自然と減ると思っています。

 

【私が転職した際に、自分の中で考えるポイント】
 
・経験値をひたすら貯める
 
・お金より時間の大切さを意識する
 
・環境を重視する
 
・その先に笑顔がつながるのか、を常に意識する

 

私はまず、ピン、と直感が動かないと転職先を決めません。ご縁がありき、収入はその次です。周り回って気が付きましたが会社員はとても守られて恵まれているんですよね。

なんでも経験できるうちに、経験を優先する。会社のお金で勉強させて貰えることも多いですし、功績は後からついてきます。

 

今は、ヘルスケアのスタートアップ企業でPRを担当しています。自社の製品を通じ、健康とITが融合する事で、皆さんの生活が便利で、豊かになる未来を感じます。


共に働く仲間、その先に広がるお客様の期待、そして長く抱えてきた社会課題、それらをPRでstoryとして繋ぎ、笑顔を生み出すことにワクワクしています。
 

私がファッション業界で培った表現力を生かし、人々の生活のそばにある製品、サービスをお客様へ提供するお手伝いがしたいです。

 

初のヘルスケア業界就職で感じたのは、「こんなにも感謝されるんだ」ということ。

PRをする、情報を伝える、商品を説明する…そうすると「こんなアイテムが欲しかったんだ、ありがとう」「(情報を)教えてくれてありがとう」など。健康は誰にとっても大切。そして、最終的にはQOLや生命に直結するものなので、直接お礼を言われることは他の業界より明らかに多いのではないでしょうか。

 

PRを担当している聴こえのヘルステック「Olive Smart Ear Plus」

障害をケアする眼鏡がおしゃれアイテムになったように、補聴器などの耳のケアアイテムも日常にとけこむ未来を目指してPRをしています

 

英語は強み
人生の想像できる範囲が広がる感覚がある

 

英語を話せると、何が大きく違うか?を考えた時、私が強く思うのは「想像力がついて、人生のキャパが広がる」こと。

 

先ほどのイギリス人の転職に関する意見で私の考え方が変わったように、生活でも仕事でも、イメージする力がひろがることで【人生の想像できる範囲が広がる】のかもしれません。

 

想像力と経験値が何より重要だと思うので、若い時は自分のキャパを広げるべきだと思います。そうすれば、人生どこでも生きられますし、行き詰る事も減ると思うんです。

 

そして、どこでも生きていける!と考えるとき、やはり言語は大きい。

 

今の会社に勤めて1年ちょっとですが、社長とは英語で会話する際に、分かり合える安心感があります。

アメリカ人、韓国人、日本人のメンバーと話す際に、きちんと意見が言えることで、社長と友達としても話せます。英語は私の人生の強みであり、支えですね。

US San Franciscoの路上で


若い人へ伝えたいこと
人生はそれなりに時間が過ぎていく…「自己肯定感」よりも日々を大切に生きることに注力を


今般「自己肯定感」について、耳にすることがありますが、そうした事は気にしなくてよいのでは…と思うことがあります。一方で「自分」を切り札に生きていく時代だと私は感じています。


就活中や、転職中の人がいたら、「面接に落ちた…」とか、そんなことで落ち込んでいる場合じゃない!と伝えたい。弊社の代表が常に「Go for Big Wing-未来へ大きく羽ばたけ!」というメッセージが好きです。その通りだなと思います。

 

大なり小なり、人生はそれなりに時間は過ぎていきます。ただ、そうした日々もきちんと「自覚し始める」と、生き方も見えて来る。大切なのは、日々を大切に生きること。なぜなら、私が今までにお会いした素晴らしい方ほど謙虚であり、日ごろから心で感じ、ご自身を磨き続けている…と学びました。そして、その積み重ねは、50代以降の人生の顔をつくると信じています。
 

プライベートでは昨年から大学に通っています。若かった自分に伝えたかったことは、「もうちょっとちゃんと勉強すれば良かった」です笑

知力は誰からも奪われないし、持論を持って日々の仕事に取組めること、サポートしてくださる周囲に感謝しています。

 

 

プロフィール

越智典子

アパレルブランドのPRなどを経て2021年ヘルステック業界に転職。現在、日米韓合同のスタートアップ企業で「聴こえのヘルスケア」アイテムのPRを行っている。

 


 

■取材・文/藤森香衣

モデル活動、NPO法人 C-ribbonsを設立、代表理事を務める。T-PEC子宮頸がんNAプロジェクトで企画・取材・執筆を担当

 

■取材・編集/大井美深

ティーペック株式会社の広報担当。T-PEC子宮頸がんNAプロジェクトの情報サイトを運用