
<先人から学ぶ!からだのこと>運動×ブランディング
こんにちは。先人から学ぶ!シリーズのナビゲーター・藤森香衣です。
ジムにヨガ、ウォーキング、ピラティス…運動には色々な種類がありますが、例えダイエットや健康のためだとしても、続かない人は運動習慣をなかなか継続できません。
では逆に“運動が好きな人”は、なぜ【運動を楽しく続けられる】のでしょうか。
今回はそうした疑問から、ウェルネス&ライフスタイルのサービスを提供する株式会社キッカスアンドカンパニー代表の加茂基香さんにお話をお聞きしました。
北海道ニセコで行われたアドベンチャーレースのチームメンバーと。
運動から遠ざかっていた過去
私は、ヘルスケアやウェルネス、スポーツ全般のブランディング、企画事業を行う会社を立ち上げ、8期目になります。
「ヘルシーでスポーティーなライフスタイルが、より人生を豊かにする」という信念のもと、同じ想いを持ったクライアント様の商品やサービスを広く届けるためのお手伝いが主なお仕事で、現在ではプロテインウォーター「MURB(マーブ)」という自社開発の商品も展開しています。
私自身もライフスタイルにスポーツを取り入れているうちの1人で、仕事もプライベートもウェルネスやスポーツというキーワードを中心に回っています。
そんな私なので、「学生時代から体育会系なの?」とよく聞かれますが、実はスポーツが楽しいと思うようになったのは社会人になってからです。
理由は、生まれて間も無く川崎病と診断され、加えて小児喘息を患ったため、運動が苦しくツライものだったからです。カラダを動かすことは好きだったので、運動ができない自分にとてもジレンマを感じていました。
どちらも完治してからは、過去の自分を払拭するかのように、サーフィンからトライアスロンまでさまざまなスポーツにチャレンジしました。改めて運動することの楽しさを知り、大人だからこそ、それらがメンタルにとても良い影響をもたらすのだと実感しています。
運動するようになって気づいたこと
運動することは、自分のカラダに向き合うだけでなく、人生に向き合うことでもあるのだと感じています。
なので当然、苦しかったり、辛い時もあります。だからこそ、その時間を一緒に共有できる仲間やパートナーが必要で、運動を共にできる友人とは【心と体で深く繋がることができる】と思っています。
こうして、体や日々の生活に向き合っていると、当然、食事や栄養など、あらゆることにおいても深く繋がっていることを強く実感するようになりました。自社でプロテインウォーターを製造販売したのも、そうした思いの一環です。
プロテイン=タンパク質は、重要な栄養素の一つですが、日本ではまだまだタンパク質摂取の重要性を知らない方が多く、「ボディビルダーをしている人が飲んでいる」とイメー
ジ」されがちです。
最近ではおしゃれで美味しいプロテインも増えてきましたが、私たちが作るプロテインウォーターは名前の如くはウォータータイプなのでシェイクする手間もないですし、スポーツドリンク感覚で飲めるのが特徴です。
いつでもどこでも、誰でも美味しく“普通に”飲んで貰えるように設計しました。スポーツをする方だけでなく、ご年配の方にも飲んで頂きたいなと思っています。
自社で製造販売したプロテインウォーター
自分の体に耳を傾けよう
IRONMAN70.3 Hawaiiに参加。写真はゴールシーン。
子宮頸がんの啓発のページなので、運動すること以外にも、女性として身体に向き合う時に伝えたいこと、それは「生理痛や体の不調は我慢してはいけない」ということです。
私は、10代から生理痛がすごく重かったので、それが毎月「当たり前」だと思って耐えていましたが、婦人科へ行ったら痛いなりの理由があり、改善することができました。今ではあの痛みは何だったのだろうと思います。
痛みの理由は人それぞれですし、「痛い」というのは体からの“何らかのサイン”です。
生理痛や何らかの不調を我慢しているなら、早く婦人科へ行って、ケアすることをお勧めします。女性ならではの身体の不調は運動習慣にも影響があり、それらが改善されるだけでさらに前向きに運動に取り組めると私自身が体感しました。まず、自分の体についての知識を持つ事、そして、体への負担を少なくすることが大切です。
また、日常的な身体のチェックや検診は、子宮頸がんなど、身体の異変にも気づくために大切なことです。
自分の体と向き合うことは運動以外でも様々な方法でできるので、積極的に検診やケアを行えるといいですよね。
自分にとっての幸せとは?
友人とロードバイクを楽しんでいる一枚
体と運動について、私がここまで強い思いがあるのは、大人になってから健康と運動によって得られるものの豊かさを、心と全身で感じているからなのだと思います。
ただ、運動はあくまでも手段の一つで、人生を豊かにしてくれる事は、実はもっとシンプルに考えられるのではないかとも思います。
例えば、植物が生きていくには水と光、そして色々な物を運んでくれる風が必要で、私たち人間も同じだと思います。本当は、生きる上で必要な物は本当に単純。
だから、何か、不調を感じたり、心にモヤモヤがあるときは外に出て、まずは太陽の光を浴び、心地よい風を感じることをお勧めします。
そうしているうちに段々脳のスイッチが切り替わり、運動すること、仲間と共に過ごすこと、美味しい食事をして体に栄養を満たすことなど、ポジティブな方へ心が向いていくはずです。
現代社会は情報が多すぎます。特にSNSなどで「他人の情報」まで入って混乱したり、比較してしまったり…でも、人は人。あなたと、他の人の人生は別のもので関係ない。
自分のルーティーンでシンプルに、心地よいと思う方へ目を向けて「自分の体の心地よい場所」を見つける事を大切にして欲しい。
自分が心地よく暮らせる場所を築き、少しずつでも自分の体に良い事をしている人こそが
「幸せな人」だと思います。だからこそ、自分の体に向き合い見つめ直す時間も大切にし
てほしいです。
プロフィール
加茂 基香
柴田陽子事務所にてブランディングを学び独立。スポーツ、ヘルスケア、ウェルネスを中心としたブランディングを手掛ける。自身がライフスタイルにスポーツを取り入れる中で感じた、心や身体の豊かでしなやかな感覚をよりたくさんの人に届けたいという思いから、独自ブランド「MURB」を立ち上げる。
■取材・文/藤森香衣
モデル活動、NPO法人 C-ribbonsを設立、代表理事を務める。T-PEC子宮頸がんNAプロジェクトで企画・取材・執筆を担当
■編集/大井美深
ティーペック株式会社の広報担当。T-PEC子宮頸がんNAプロジェクトの情報サイトを運用